読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

聞文読報

聞こえる言葉を文字に起こし、目で聴く読み物に変えて発信します。

8月19日 小池晃(共産党) 午前の質疑(全文) 及び 中谷防衛大臣の自衛隊内部資料に関する冒頭発言 参議院『平和安全特別委員会』

※平成27年8月19日、参議院『平和安全特別委員会』より

中谷防衛大臣

まず最初に、防衛省の作成した資料によりまして、本委員会の審議が滞る結果になったことにつきましてお詫びを申し上げます。

今月の11日の本委員会で小池委員が配布した資料につきまして、防衛省において確認、調査を行ったところ、当該資料は統合幕僚監部が、日米防衛のための指針及び平和安全法案について、その内容を丁寧に説明をし、あわせて法案成立後に具体化をしていくべき検討課題をあらかじめ整理をし、主要部隊の指揮官等に対してそれらを理解してもらうことを目的に、内部部局と調整をしながら作成した資料であるということを確認をいたしました。

防衛省といたしましては、国民の負託にしっかりと応えていく体制を不断に整えていく努力が必要だと考えております。このため、5月の14日の法案の閣議決定を機に必要な体制を整える観点から、翌5月15日にわたくしから省内の監部に対して、法案の内容について一層、分析、研究に努めるとともに、隊員に対しての周知を行うよう指示をしたところでございます。

この当該資料は、そうしたわたしの指示を踏まえて、法案の閣議決定後の5月下旬に作成したものでございます。

資料の内容といたしましては、ガイドラインとあわせて法案の内容を丁寧に説明するとともに、今後、具体化していくべき検討課題を整理するものとなっており、統合幕僚監部として当然に必要な分析、研究をおこなったものでございます。

11日の委員会においてご指摘のあった点について申し上げます。まず、法案の成立時期についての記述がありますが、これは統合幕僚監部として今後具体化していくべきさまざまな検討課題を整理をする際に、作業スケジュールのイメージ化をはかる観点から、資料作成当時のさまざまな報道等をふまえて仮の日程をおいて記述をしたものであり、国会における審議、又、成立の時期を予断をしているものではまったくありません。

また、PKOの派遣部隊についての記述がありますが、国連の南スーダンミッション《UNMISS》の要員には、これまで陸上自衛隊の各方面隊から順次交代して派遣をしてきており、引き続き既存のローテーションに基づいて部隊を派遣することとなった場合のスケジュールを、機械的に示したものにすぎません。

このように、この資料の内容はわたくしの指示の範囲内のものであり、法案成立後に行うべきものである実際の運用要領の策定や訓練の実施、関連規則等の制定は含まれておらず、シビリアンコントロール上も問題はあると考えておりません。

また、資料には秘密に該当するものは含まれていないということを確認しておりますが、当該資料は対外公表を行うことを前提に作成されたものではなく、そのような資料が外部に流出したことはきわめて遺憾であると考えております。

本件を受けまして、わたくしからは文書の取り扱いに関する規則の遵守を徹底するように改めて指示をしており、防衛省自衛隊としては今後とも情報の保全には万全を期してまいりたいと考えております。

政府としては引き続き国会審議を通じまして、法案の内容について丁寧に説明をしてまいりたいと考えております。

以上でございます。

小池晃共産党

日本共産党小池晃です。

いま初めてわたしが示した内部文書が正式に統合幕僚幹部が作成したものであるということを認められました。

いまの大臣の発言、いま聞いたばかりなので確認をしたいと思うんですが、大臣の指示のもとに作られた文書であると、そして作られた文書は指示の範囲内であるというふうにおっしゃった、その作られた文書は今後の具体化すべき検討課題を整理したものだというふうにおっしゃった、間違いないですね?

中谷防衛大臣

そのとおりでございまして、5月15日に閣議決定をされた法案を、自衛隊内局とともに幹部を集めまして、分析、又、研究をするということに対して、そして隊員に対して周知を行うということに対して指示をいたしました。それは今回の文書につきましてはその範囲内ということでございます。

小池晃共産党

この文書はプレゼンテーション用だと思いますが、実際にはいつどのような場所で使われましたか?

中谷防衛大臣

これは5月26日に防衛省の統幕で行われましたテレビ会議、これは陸海空の高級指揮官に対して、この法案、そしてガイドラインを説明をする会議において使う資料として作成をされました。

なお、その前日の5月25日に、わたくしは週に一回、事務次官、又、統幕長と3人で月曜日に会合を行っておりますが、その際、統合幕僚長から、翌日に全国の陸海空指揮官に対して法案の説明を行うという説明を受けておりました。

小池晃共産党

ということは5月25日に大臣はこの文書を見たんですか?

中谷防衛大臣

その際、26日に説明を実施するということを報告をいただきましたけれども、資料についてはその際、わたくしは見ておりません。

小池晃共産党

このビデオ会議、誰の責任で開かれた会議なのか、それから出席者の数はどの程度か、それからいま高級とうお話がありましたが、どういう方が出席の召集の対象だったのかお答えください。

黒江防衛政策局長

5月26日に行われましたTV会議の事務的な内容でございますので、わたくしの方からご答弁申し上げます。

この会議につきましては統合幕僚監部が開催をしたというものでございまして、統合幕僚長も出席して行われました。

また、会議に参加した人間でございますけれども、各幕僚監部、あるいは内局、内部部局の職員のほかに、陸上自衛隊につきましては北部方面総監、東北方面総監、東部方面総監、中部方面総監、西部方面総監、中央即応集団司令官海上自衛隊につきましては自衛艦隊司令官、横須賀地方総監、呉地方総監、佐世保地方総監、舞鶴地方総監、大湊地方総監。航空自衛隊につきましては航空総隊司令官、航空支援集団司令官、北部航空方面隊司令官、中部航空方面隊司令官、西部航空方面隊司令官、南西航空混成団司令官といった主要な部隊、部内ではメジャーコマンドと称しておりますけれども、主要な部隊の指揮官本人、又はその代理者、及びそのスタッフが参加をし、統合幕僚監部の担当者より説明を行ったというところでございます。

全体の人数につきましては約350名というふうに把握をいたしております。

小池晃共産党

5月26日がどういう日だったか、衆議院の本会議で法案の審議が始まった日ですよ。その日に、国会と国民に対して安倍首相が初めてこの法案について説明した日に、いまお聞きになったように自衛隊の制服組の幹部が勢ぞろいをしているという会議で、現在に至るまで国会に示されていないような内容も含めて、詳細に報告されていたということなわけですよ。これわたし、きわめて重大だというふうに言わざるを得ない。

前回も指摘したように、この内部文書には〔ガイドライン及び平和安全法制関連法案を受けた今後の方向性〕ということが明記されているわけです。

わたしは前回の委員会で、国会審議の最中に今後の方向性が検討されていたら大問題ではないかと、大臣に質しました。その時大臣は何と答えたか。

安保法案については国会の審議が第一でございますし、法案が成立したのち、これは検討を始めるべきものでございます。

bunbuntokuhoh.hateblo.jp

と大臣、答えたじゃないですか。ところが大臣は法案成立どころか閣議決定の翌日に、指示としては先ほど言われたけれども、その指示の範囲内のものだというふうにおっしゃったわけですから、結局、今後の検討課題を整理するように、そういうことになったわけですよ。

これ明らかに「法案については成立後に検討を始めるべきもの」と答弁しながら、もう大臣の指示のもとに検討課題を整理する文書が出てくる、大臣のやったことは、大臣の答弁に照らし合わせると矛盾だらけじゃないですか?明確に説明してください。

中谷防衛大臣

まず、自衛隊の幹部に対する説明につきましては、やはり法案の内容を正しくしっかり周知徹底をするという意味で、これは重要なことでございます。また、その際、やはり実施部隊といたしましても、これについての研究、分析、これは必要なわけでございまして、さまざまな課題を整理をしていくという意味においては、部内においてこれの分析、研究をおこなっていくということは必要でございますし、さまざまに今後、具体化をしていくべき課題、これを整理をしておくということは、わたくしは当然のことであると認識しております。

小池晃共産党

当然というのはひどいんじゃないんですか?

だって大臣は何と言ったか、

安保法案については国会の審議が第一なので、法案が成立したあとこれは検討を始めるべきものだ

と言ってる。検討するのは当然だ?まったく違うじゃないですか。こんな答弁と違うようなことを言われて、これは納得できませんよ、これじゃダメだと思います。

中谷防衛大臣

わたくしが指示したのは、あらかじめこの内容を分析、研究をしていくということは、実際に任務として実施していく防衛省自衛隊としては必要なことでありまして、この資料も統合幕僚監部として当然に必要な分析、研究を行ったものでございます。

他方、法案の成立後に行うべきものである実際の運用要領の策定、又は訓練の実施、又、関連規則の制定、これは含まれておらず、この点につきましては法案を先取りしたようなものではないということでございます。

小池晃共産党

この内部文書の38ページ以降39ページ、これは全委員に配られてると思いますが、研究、検討事項なんて書いてませんよ?〔ガイドライン及び平和安全法制に基づく主要検討事項〕、平和安全法制に基づく主要検討事項じゃないですか?分析や研究ではありません。そういう言い逃れでは絶対にこれは納得できない、これじゃダメです、この答弁では納得できません。

黒江防衛政策局長

前回、小池先生がお示しになられました資料、今回、我々が示した資料の中で35ページにあたりますけれども、この全般の予定イメージの中には平和安全法制が成立する前の段階を研究、成立したのち平和安全法制を施行するまでの間を検討というかたちで使い分けをいたしております。

他方、先生がいまご指摘になられたような部分につきまして、この検討のフェーズにおいて何をしないといけないかという課題を洗い出す作業を、この研究の段階で行うというのは何ら矛盾をしていないということでございます。

小池晃共産党

メチャクチャじゃない、今の説明にまったくわたしは納得できない。これははっきり言って検討してるわけですよ、先取りですよ。だって法案の中身のガイドラインにないものも出てるわけだから、これは大臣の答弁にも明らかに矛盾する、ダメです。

中谷防衛大臣

小池委員のご指摘は、項目を洗い出してそれに対して検討を行うということでございます。この点につきましては厳密に使い分けをしておりまして、資料の35ページ、これの〔ガイドラインと平和安全法制関連法案の関係にかかる概念イメージ〕ということで、これは法案の成立前と成立後、これの図を書いてありますが、『成立前が研究』、そして『成立後施行までが検討』ということでございます。

この、法案の成立前でも行われる分析、研究というのは、当該法案についての認識を深め、法律の施行に伴い必要となる事柄についてあらかじめ整理をするという意味で申し上げております。

他方、成立後に行うべき検討とは、法律の施行に伴い必要となる事項について結論を得るために、具体的な原案を立案して関係部局と実質的な調整を行っていくという意味で申し上げております。

一般的に政府は法律の成立前においても、政省令等の検討をはじめとして法律の施行に必要な事項にかかる研究作業をおこなっております。今般の法制に関しましても、成立前に法律の施行に際して必要となる事項について、あらかじめその内容を分析、研究しておくことは、実際に任務として実施していく防衛省自衛隊としては必要なことでありまして、本資料も統合幕僚幹部として当然に必要な分析、研究をおこなったものでございます。

なお、その際には内局の職員も同席をいたしまして、防衛省全体として分析、研究をおこなったということでございます。

小池晃共産党

国論がこれだけ二分している問題ですよ?それを自衛隊という実力組織を具体的にどう動かすのかってことを事前に検討するって、一般的な法律の検討とはわけが違いますよ!こんなことをやられて、しかも憲法違反の内容なわけですよ。

いまいろいろおっしゃったけれども、39ページを見てくださいよ。これ全部、検討事項になってるじゃないですか?だって検討事項というふうに書いてあるじゃないですか?しかも平和安全法制に基づく主要検討事項になっている。

しかもそのあとで書かれている中身を見ると、これ結局たとえば前回も指摘したけれども、この検討事項というこの39ページの表題のあとで、その具体的な検討内容を全部詳細に8ページにわたって書かれているじゃないですか?

これははっきり言って前回の大臣の答弁、「法案につきましては、これは成立したのち検討を始めるべきもの」ということとまったく矛盾するというふうに言わざるを得ない。しかもその中身は〔たとえば同盟調整メカニズムの中に常設の軍軍間の調整所を置く〕、ガイドラインだって法案だって書かれてないじゃないですか?それが検討事項の中に書かれているじゃないですか?これを先取りと言わずしてなんと言うんですか?

中谷防衛大臣

これは当然、実施官庁としてはこの法律について分析をして、研究をおこなうということは必要でありまして、この法案の成立後に具体化していくべき検討課題、これを整理をして、主要部隊の指揮官に対して、それを理解をしてもらうということを目的に、内部部局と調整をしたわけでありまして、これは検討課題の洗い出し、そういうことで項目を列挙したにすぎないわけでございます。

小池晃共産党

検討課題を洗い出して検討してるんでしょうが。それはまったく詭弁ですよ。

大臣は前回言ったんですよ、はっきりこの場で、

法案におきましては審議中ですから、検討は当然法案が通ったあとの作業になるわけでございます

と、まったく違うじゃないですか?

結局この中身は、実際に法案の中身を検討する、具体化する、しかもそれはガイドラインにも法案にもないような中身を次々検討している、そういうことをやってるじゃないですか?大臣の答弁に照らしても大問題だし、わたしは国会軽視、国民に対する説明もまったくなくこんなことをやってる、これを独走と言わずしてなんなんですか?今の説明では、たぶん聞いている国民だって絶対納得できませんよ。

どう違うんですか?大臣が法案の成立前にはやらないと言った検討と、今回ここでやられたことはどこがどう違うのかわかりやすく説明してください。

中谷防衛大臣

前回の発言はわたくし中身を確認してないわけでございまして、一般論で発言をしました。

今回、検討というのは、先ほどもお話をしましたように、これは法案の施行に伴い必要となる事項について原案を立案して関係部局と実質的な調整をはかっていく行為でございまして、そういう意味で検討ということで申し上げております。

たとえば運用の実施要領の策定とか、訓練の実施とか、規則の制定とか、これがあたるわけでありますが、今回、実施したのはあらかじめ具体的な検討に伴うようなことについて、事項を整理をしたということでございます。

小池晃共産党

全然説明になってない、だって中身を見てなかったから言ったんだ?これじゃダメですよ。これじゃ国会審議は成り立たない。

中谷防衛大臣

前回は中身を確認していないのでわからないということで、一般的に法案を先取りしてはダメだという発言はいたしました。

現在、その文書を確認をしまして、その上で答弁をさせていただいておりますが、この内容につきましてこの法案の施行に伴って必要となる事柄について結論を得るために原案を立案して部局と調整をしていくといったような行為、これには及んでいない、単なる必要となる項目を積み上げて、それを整理して列挙した、項目を列挙したに過ぎないという意味におきましては、分析、検討の範囲に収まるということです。

小池晃共産党

詭弁です、これは言い逃れです。

法案が成立したあと検討を始めるべきものだというのはこれは一般論だから、どういう資料かによって左右される問題じゃないですよ。その大原則を言っておきながら、中身が出てきたら違うことを言うと、こんなことではこの法案のまともな議論はできないというふうに申し上げます。

午後、もう一回この問題を取り上げます。

発言者:中谷防衛大臣、黒江防衛政策局長、小池晃共産党

bunbuntokuhoh.hateblo.jp